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難問。

昨日、日本の政府系の研究費を分配する系の機関からお客さんが
いらっしゃって、インタビューされたりしてた。

このブログでももしかしたら過去に登場したかも知れないが、
僕は研究でかなり色々な学科から学生が集まる施設を利用していて、
主にそれに関する調査、だそうだ。

つまり、現状は「予算ばら撒き型」の日本でも、集中してこういう
施設を作ったらもっと研究が活性化するんじゃないか、という
ことで、ユーザーとしての僕の意見をいろいろと聞かれた
(ちなみに、どうでもいいんだけど、一番最初にメールを頂いた
時は、教授だと間違われたらしく、「○○先生」とか宛てられてて
びびった(笑)。)


僕が使ってる施設は、施設であると同時にある種のコミュニティーを
形成していて、直接実験室内外で人にあって喋るのはもちろん、
セミナーやカンファレンスみたいなものを開いたり、お楽しみ系
イベントを催したりしている。
そんな中でわりと畑違いな人々と交流したり、その人たちの研究に
触れる機会が多い。
あるいは、ある機械の使い方や実験工程でわからないこととか
うまくいかないことがあると、よく知ってる人たちがアドバイス
をくれたりする。
そして、そういう場合、当然、教えてくれた人が普段どういう
研究をしていてどういう目的でその自分と共通の機械なり工程
なりを使っているのか気になり、そこで、友達と同時に知識が
増える。
20人近くの専属テクニシャンみたいな人たちもいて、彼ら自身も
いろいろな学生の研究を手伝ったり話をしたりすることで知識
やノウハウを蓄積するので、質問を彼らに持っていくと、そうやって
蓄積された知識を得ることもできる。


これはインタビューした人たちも言っていたことだけど、本当の
イノベーションっていうのは分野の境界線上で生まれる。
特にこれだけ科学技術が発達してきた中で、ひとつの分野に
縛られて何かをしていても、イノベーションは生まれにくい。

実は、それはIBMのトップの人もいつだったかのセミナーで
言っていたことで、もちろん、そのときの文脈は企業における
(ビジネスモデルとかそういうものも含めた)イノベーションに
関してだったけど、いかにこれからの企業生き残りに様々な
分野間や企業間のコラボレーションが必要か、そしていかに
多くの企業がそれをするのに苦しんでいるか、もしくはその
重要性に気付いていないか、と言うことを言っていた。


で、僕が使う施設は、それだけ人の行き来があって、各種イベント
とかも含めて異分野の人との交流を促す仕掛けができている
(もちろん、施設の特性上、小さいものを対象とした研究をしている
人でないと利用しないのだが、「小さいもの」と一口に言っても
細かな分野はごまんとある。)


そんな仕掛けを日本にも作れないか。
あるいは、何をどうしたら作れるのか。

インタビューとは言っても、割と面白い方々で、途中からは
こっちからも質問したり、ちょっとした議論になった。

いろいろ意見を交わしながらアイディアを搾り出そうとするのだが、
どうしても日本の大学制度や教授の問題みたいなことろに
行き着いてしまうことに気付く。

日本でも、そういう施設そのもの(「ハコ」という表現をしていた)
を作るのはそんなに不可能なことではない。
例えば、東京大学にでーんとそういう施設を作ってしまうことは
可能といえば可能らしい。
ただ、もちろん、作ったところで、有効に利用されるか、という
問題である。
作ったら、当然存在するだけで維持費がかかるし。
(実際、最近、設備を作ってしまったけど、上手く使われて
なくて、さぁ、どうしよう、みたいな施設は日本にたくさん
あるらしい。)
研究室間の敷居、そして学科間の敷居が高い日本の大学で、
日本の教授陣がうまく利用してくれるのか。
しかも、例えばそれを東京に作ったとして、じゃあ、地方の
大学の工学部はどうなるんだ、見たいな(いかにも、いかにも
日本らしい)議論がでてくるらしい。

まぁ、日本にも、すでに先端研とか、結構いい施設がある(らしい)し、
とか思うんだけど、物理的距離のこともあってか、それは
それであまり上手く使われないらしい。
もっと大学と密にやれば、あるいはそういう研究所が教育みたいな
部分もまかなってくれればいいんだけど、なかなかそうもいかない。


と、まぁ、その後も議論が延々続いたのだけど(書くの疲れてきた)、
報告書をどうまとめたらよいのか相当お悩みになられてた。
こっちは適当にいいたい事言っていればいいけど、彼らは仕事
ですからね。。。おつかれさまです。


こうしてインタビューされると、いろいろと普段考えない事を
考えさせられたり、無意識だったものが掘り起こされたりして、
自分自身も勉強になって面白い。
そして、考えさせられる。
自分がいかに恵まれた環境にいるか、ってことも含めて。

そして、こうして(仕事とはいえ)かなりまじめに日本の将来を
どうしたらいいのか、ということを考えている人がいるという
事を知るだけでも、ちょっとほっとする。
そんなことでほっとしてしまうような現状だということなのかも
しれないが。
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  1. 2006/10/29(日) 16:00:58|
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  1. 2006/11/03(金) 10:02:24 |
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